ジャスミン茶の製造方法
ジャスミン茶は、香りのある茶葉を加工や発酵させて作ったお茶ではありません。
緑茶や烏龍茶にジャスミンと呼ばれる花の香りを添加した花香茶のことで、[花茶](再加工茶)に分類されます。
中国語ではジャスミン茶を「茉莉花茶(ムーリーホヮチャ)」あるいは「香片茶(シャンピェンチャ)」と呼ばれます。
細い芽茶を少し発酵させたたところに、乾燥させたジャスミンの花のつぼみを混ぜ、風通しのよい涼しい部屋に積み重ねて花の香りを吸収させます。ジャスミンの花のつぼみは夕方に採取した半開きのものが最も良い香りなのだそうです。
台湾産のジャスミン茶は、包種茶にジャスミンの香りをつけているのが一般的です。火を通し水分を10%以下にした茶葉に、開花したてのジャスミンの花を加えてよく混ぜ、数時間ごとにジャスミンの花を入れ替える作業を3〜4回繰り返し、茶葉に香りを移していきます。
高級なジャスミン茶は、花をふんだんに使って茶葉に香りを移してあるので、製品に花を混ぜません。中級品のジャスミン茶は、仕上げに花を入れて香りを添えています。花がたくさん中に入っているジャスミン茶は低級品なのだそうです。
ジャスミン茶の製造工程
1.荒茶製造
| 1.生葉摘採(採茶=ツァイチャー) | 1芯2葉の若い芽をすべて手で摘みます。 |
| 2.釜炒り(殺青=シャーチン) | 生葉に熱を加え、酸化酵素の活性を止めます。大規模工場では、コンクリートミキサー状の炒葉機を用いて炒めます。日本茶は蒸し製法ですが、中国では一層香り高い茶を得るため、釜炒り製法が一般的です。 |
| 3.冷却 | 炒った茶葉は高温のまま放置すると、鮮度、香味とも悪くなるため、送風して室温程度まで均一に急速冷却します。 |
| 4.揉捻(揉捻=ロウニェン) | 茶葉含有水分の均一化を図るとともに、形を整え、成分が出やすいようにします。 |
| 5.乾燥(?干=ホンカン) | 変質を防ぎ、品質保持を図るため、残留水分を取り除きます。玉解き後、水分含有率14〜15%程度まで乾燥させます。 |
| 6.整形 | 回しふるいで異物を除去し、茶葉の長短を整えます。 |
| 7.乾燥(?干=ホンカン) | 水分含有率4〜5%程度まで乾燥させ、多少の火香を付けます。炭火と竹かごを使った焙籠(ベイロン)乾燥(?焙=ホンベイ)が中国伝統の工法ですが、熱風乾燥を行う所も多くなっています。 |
| 8.冷却 | 扇風機や長尺ベルトで室温まで冷却します。 |
| 9.荒茶(毛茶=マオチャー) | 完成した荒茶は、麻袋に入れられ、仕上げ工場へ売り渡されます。 |
2.花の選別
| ジャスミンの花は、中国の各地域で栽培されていますが、中でも福建省のジャスミンの花は香りが強くて長持ちするため、花茶には最適とされています。 |
3.花の香りづけ
| 1.摘採・送風 | 一輪ずつ手で摘採した、開花直前のつぼみ状のジャスミン花を、蒸れないように風通しのよい涼しい場所に広げておきます。 |
| 2.選別 | ふるいにかけ、咲きかけのつぼみのみを集めます(開きかけた花が一番強い香気を放つため、開ききった香気の弱い花とつぼみの固い花はふるいによって取り除きます)。 |
| 3.堆積 | 荒茶とジャスミンの花を幾層にも積み重ねます(緑茶3に対し、花1の割合で)。 |
| 4.香り付け | 数時間堆積させることで、緑茶に花の香りを付けていきます。 |
| 5.放熱 | 花の呼吸熱により45度くらいになったら堆積を崩し、広げて放熱します。温度低下後、再度混ざった状態で集め、香りの均一化を図ります。 |
| 6.分離 | 香気を失ってすっかりしぼんだ花と緑茶をふるいで分けます(鮮花により少し湿った茶葉を、花香が飛ばないように軽く乾燥させます)。 |
| 7.仕上げ | 製品の出荷直前に新鮮な花を少量加え、製品ができあがる(日本向け輸出用は少量の花が加えられますが、国内用は高級なものほど花を加えません)。 |
記 事
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