中国茶の歴史と種類
中国茶の歴史は2000年前、紀元前まで遡ることができます。神話の中までたどれば中国茶には4000年以上の歴史があるとされており、日本茶も紅茶も、そのルーツはすべて中国茶にあります。
古くは煎じ薬として用いられており、現在の「お茶」として飲まれるようになったのは三国時代(220~263年)。唐の時代には貴重な嗜好品として皇帝への献上品や課税の対象となりました。優美な中国茶は貴族階級の関心を強く惹きつけたことから技術開発と研究が重ねられるようになり、長い歴史を経て今日の豊かな中国茶文化の基礎が築かれていきました。様々な種類の中国茶を区分するのは非常に難しい作業ですが、現在は『六大分類法』により、基本的なことを整理することが容易にできるようになりました。
以下に大まかではありますが、中郷茶の種類を分けてあります。
緑茶
中国緑茶はすべてのお茶の原型と言われるほど最も古い歴史をもつお茶です。特別な茶器を必要とせずにお茶本来の香りと味わいを楽しめることから中国各地で独自の品種が栽培され、それぞれの産地の特徴を生かした緑茶が生み出されました。中国の長い歴史とともに発展し、愛され続けてきたお茶といえるでしょう。
■特徴/発酵度:不発酵、香り:草・豆、代表茶:龍井、碧螺春、雨花茶、黄山毛峰など
白茶
白茶の歴史は、清の時代(1644~1911年)に始まります。1857年、福建省にて初めての白豪銀針がつくられました。高貴な香りと味わいが貴族から好まれましたが、生産量が極めて少ない貴重な品でした。黄茶と同様に歴代の皇帝が愛好したことでも知られており、贅沢を象徴する中国茶のひとつです。
■特徴/発酵度:微・弱発酵、香り:果物、代表茶:白毫銀針、白牡丹、寿眉
黄茶
黄茶の歴史は古く、唐の時代(618~907年)まで遡ります。中国茶の中で格別に豊かな香りを持つ最高級品として皇帝へ献上されていた歴史があり、一般庶民が味わう機会はなかったようです。現在でも生産量は少なく、お祝いや、お客様が来たときに飲む特別なお茶として重宝されています。
■特徴/発酵度:弱後発酵、香り:果物、代表茶:君山銀針(湖南省)、蒙頂黄芽(四川省)、霍山黄芽 (安徽省)、温州黄湯(浙江省)など
青茶
青茶の歴史は比較的新しく、清の時代、1800年半ばに発祥しました。歴史が新しい理由のひとつに、香りを引き出すことに重点をおき、ゆっくりと発酵をうながすという製造工程の複雑さが挙げられます。主な産地は福建省と広東省。芳香を楽しむ青茶の出現によって中国茶は一般庶民の間でも親しまれるようになり、より深く生活に関わるようになります。
■特徴/発酵度:半発酵、香り:果実、乳、代表茶:文山包種茶、鉄観音、鳳凰単叢、武夷岩茶、東方美人など
赤茶(紅茶)
イギリスの紅茶文化を発展させた、全発酵のお茶です。明末・清初(1643頃)に創製され、そのころ東洋と接触を始めていたヨーロッパ人の嗜好にあったことから広く普及した、世界のお茶文化の源泉のお茶です。
■特徴/発酵度:全発酵、香り:果実、代表茶:祁門紅茶、川紅、英徳紅茶など
黒茶
黒茶は明の時代(1368~1664年)、雲南省プーアール山で生まれたといわれています。古いものほど高級品とされ、貴重な薬効を備えたお茶として発展しました。また、当時の黒茶は、型に茶葉を押し込む「固形茶」だったため、細かい模様をつけることができました。凝ったデザインは高度な技術と手間を必要としたため、ごく一部の人しか手に入れることができない別格の品とされていたそうです。
■特徴/発酵度:後発酵、香り:木、苔、代表茶:プーアル茶、六堡茶など
花茶
花茶の歴史は、宋の時代(979~1276年)に始まったといわれています。花の持つ豊かな香りを茶葉に移す、または、花そのものを茶葉にすることで生み出された優雅な中国茶です。「春城」「花の都」とも呼ばれる中国有数の花の産地、福建省で盛んに生産され、のちに江蘇省、浙江省でも作られるようになりました。
■特徴/発酵度:-、香り:花、代表茶:茉莉花茶、菊花茶、桂花茶、錦上添花など